なぜ、多角化するのか?
多角化に取り組む要因には、社内の3つの圧力と社外の5つの圧力があります。
■社内の圧力
人間は同じ仕事ばかりしていると、そのうちに飽きてきて、新しいことがしたくなるものです。
そうしないと、仕事が退屈なものになってしまうからです。
これは悪いことではありません。
たゆまぬ進化や成長に欠かせない心理です。
2.不適正規模への対応のための多角化
多角化によって新しい事業分野に参入して、規模の不適正が原因となる弱みを克服しようとする試みですが、条件さえ整えば最良の戦略になり得ます。
不適正規模の克服のための多角化には、後方統合(川上:原材料や製造へ)と前方統合(川下:卸売や小売へ)があります。
長くなりますので、続きは、下記のサイトでどうぞ!
「現状」を戦略視点で分析する
製品や市場や流通チャネルなど業績をもたらす領域についての分析、利益や資源やリーダーシップについての分析、コストセンターやコストポイントについての分析など、事業そのものについての分析は、企業が「いかなる状況にあるか」を教える。
しかし、そもそも企業が「適切な事業を行っているか」をいかにして知るか。
「わが社の事業は何か。何であるべきか」をいかにして知るか。
『創造する経営者』より
【藤屋式ニッチ戦略塾】では、「そもそも適切な事業を行っているか」「わが社の事業は何か。何であるべきか」の視点からニッチ戦略への取り組みを学んで頂いています。
塾の詳細とお申し込みは下記のサイトです。
使命を見直す方法
「自社の事業は何か」「何を事業にすべきか」を自問自答すると、これまでの戦略目標、組織、情報などから離れ、まったく新しい視点から自社を考えるようになります。
業界の常識、社内の当たり前について、あえて自問自答することで既成概念を外してブレークスルーできる【藤屋式ニッチ戦略塾】、詳細とお申し込みは下記のサイトです。
多角化セミナーのご案内
私がコンサルティング理論のベースにしているドラッカーは、次のように述べています。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
あらゆる企業が中核となるものを持たなければならない。
すなわちリーダー的な地位に立てる領域を持たなければならない。
したがって、あらゆる企業が専門化しなければならない。
あらゆる企業が、その専門化から可能なかぎり多くの成果を得なければならない。
そのような意味での多角化をしなければならない。
この専門化と多角化のバランスが、事業の範囲を規定する。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本セミナーは、ドラッカーのマネジメント理論に基づき、
現在の事業の分析から【真の強み】を特定し、
「その強み×満たされていない特定ニーズ」の視点から
競争がしない新規事業の立ち上げ方法を、
「事例豊富な講義」と「多角化シート」を使って、
少人数かつ双方向の講義形式で学んで頂きます。
また、後日、
作成した「多角化シート」を基に個別指導を行います。
これで、きわめて実践的な多角化シートができあがります。
多角化に取り組んでいる方、
これから取り組もうとしている方、
ぜひ、ご参加ください。
やるべきこと・やるべきでないことが整理整頓でき、
的確かつスピーディに多角化に取り組むことができるようになります。
なお、
『ドラッカーから学ぶ多角化戦略』(藤屋伸二著)を読んで参加されると、
一層、理解が深まります。
セミナーの詳細とお申し込みは下記のサイトです。
https://niche-strategy.co.jp/theme980.html
大きな会社はスケールメリットを活かす
すべてに共通することですが、メリットとデメリットは表裏一体です。
大きな会社には大きな会社特有のメリットがあります。たとえば、
・大きな仕事に対応できる
・知名度があるので新規の商談がしやすい
・ヒト・モノ・カネがあるので、専門職やスタッフ部門をつくれる
・現在のための仕事と将来のための仕事の担当を分けることができる
・上場していれば信用されやすい
・さまざまな制度が整っており、大きな組織を動かすための仕組み・ノウハウを持っている
・知名度があるので採用もしやすい
などなど、中小企業にはないスケールメリットを活かすことができます。
大きな仕事をするときには、中小企業にはできない絶対的な力を持っています。
したがって、中小企業は、大きな会社と正面から競争する立ち位置(ポジション)にいてはいけません。
自社に適した市場が生態的ニッチ市場
前々回とその前の「生態的ニッチ(生息場所)」で説明したように、生物の世界では、大きなニッチ(生息に適した場所)と小さなニッチがあるだけです。
ウォルマートの創業者、サム・ウォルトンは小さなニッチ市場でNo.1になり、その数を増やしていけば(マルチプルニッチ)、大きなニッチのNO.1企業(マルチプルニッチャー)になれると信じていたのでしょう。
私は、サム・ウォルトンの言葉をもじって「他社より高く売るには、すべてを小さく考えよ」としています。
中小企業の皆さんに非競争の経営環境で、ドラッカーが述べたように「優雅な経営」をして頂きたいからです。
『小さな会社は「ドラッカー戦略」で戦わずに生き残る』(藤屋伸二著)より
ウォルマートはニッチな市場で世界一になった!
売上高5,728億ドルで世界一の小売業であるウォルマートの創業者サム・ウォルトンが残した言葉に、「他社より多く売るには、すべて小さく考えよ」というものがあります。
当時、ショッピングセンターは商圏人口が10万人以上でなければ成り立たないと言われていました。その状況の中で、彼は数千人の商圏人口のところでショッピングセンターを展開し出したのです。
もちろん、人口10万人の商圏よりも、人口数千人の商圏を積み上げたほうが市場としては大きくなります。
つまり、小さな市場で成り立つビジネスモデル(儲かる仕組み)を考えたことで、ウォルマートは世界一の小売業になれたのです。
『小さな会社は「ドラッカー戦略」で戦わずに生き残る』(藤屋伸二著)より