生態的ニッチ戦略

生態的ニッチ戦略で高収益事業へのに転換方法を学べます。

生態的ニッチ戦略の考え方

事業戦略の本質は、非競争の環境をつくることです。
非競争の環境は「棲み分け」と「食い分け」で実現できます。


「棲み分け」を動物のニッチ戦略で見てみましょう。

アメリカのロッキー山脈の中腹(標高2,000m~3,000m)の断崖絶壁に、シロイワヤギが生息しています。
断崖絶壁ですから天敵であるコヨーテなどはあがってきません。
冬はマイナス40度になることもありますが、密集した毛が守ってくれます。
食べ物も少ないのですが高山植物が生えており、生きていくには困りません。
異種との競争がなく、捕食動物がいなくて食べ物はあるので、この環境が彼らにとって最高のニッチ(生存領域)なのです。


もうひとつの「食い分け」ですが、オーストラリアに棲息するコアラがあてはまります。
コアラは、毒素を含むので他の動物が食べないユーカリの葉を食べ、ついでにそこに棲みついています。


シロイワヤギもコアラも他種との争い(競争)には弱いのですが、生命力は強い動物です。
なにしろ、戦わないので負けることがないのです。

この戦略を貴社に置き換えてみてください。

小さな会社は生態的ニッチ戦略が最適

「生態的ニッチとは、生物が占有できる適所・空間のこと」です。

生物学でいう「ニッチ」は、ある種の生物が生息できる最適な場所や空間のことです。

また、生物学では「ニッチ=すき間」という考え方はありません。

大きなニッチと小さなニッチがあるだけです。


大きなニッチにはそこにふさわしい生物が生息し、小さなニッチにはそこにふさわしい小さな生物が生息しています。

そして、自分より強い生物が侵入してくると、新しいニッチを探して移動(ニッチシフト)します。

それができなければ絶滅するだけです。


生物学的には、あるニッチにはひとつの種しか生息できません。

そこですべての生物は、「棲(す)み分け」と「食い分け」という方法でニッチを確保しようとします。

棲み分けは単純に生息する場所を、自分より強い生物や自分を捕食する生物とは違う場所にすることです。

『小さな会社は「ドラッカー戦略」で戦わずに生き残る』(藤屋伸二著)より

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売上よりも利益の確保を優先する

ドラッカーは、『創造する経営者』でこんなことを述べています。

 

市場シェアの優位は、利益をもたらさずにコストをもたらしがちである。市場シェアの大きな企業は、あらゆる領域において、事業を行おうとする。
しかし、あらゆる領域において卓越した活動を行うことができる企業など存在しない。
むしろ小さな特化した企業だけが、時として、自らのあらゆる製品とサービス、あらゆる市場と最終用途、あらゆる顧客と流通チャネルに関して、リーダーシップを握ることができる。

 

これは、「売上よりも独自化や差別化を優先しなさい」ということ。

売上にこだわると、利益が出ない取引にも応じるようになる。値引き販売はその典型です。

「何のための売上か」を考えると、やはり利益の確保を優先すべきですよね!

中小企業のイノベーションへの取り組み方

イノベーションとは、社会のニーズや変化をチャンスととらえ、利益をあげる新たな仕組みをつくることです。

したがって、技術革新はイノベーションの一部にすぎません。

たとえば、食品を腐らせない器機として冷蔵庫があります。

その冷蔵庫を、温暖化を踏まえてアラスカなどの寒冷地に新たなに販売するのは市場開拓です。

しかし、同じ冷蔵庫でも、凍結防止の器機としてアラスカなどに販売するのは、新しい器機を開発したのと同じ効果があります。

技術的には開発ではありませんが、経済的には開発でありイノベーションに当たります。

このような発想で、イノベーションに取り組んでみてください。

中小製造業の技術開発

技術は多くの人が誤解しているように、「科学」と捉えるのは間違いです。

科学の応用ですらありません。

技術は「モノのつくり方」です。

したがって、技術はかなり定型的かつ予測可能な技能(スキル)としてとらえることができます。

たとえば、「新しい知識の応用」でも技術開発になります。

このように考えると、中小製造業の技術開発は、「既存の積み重ね技術」+「新しい何か」で行うことができます。