生態的ニッチ戦略

生態的ニッチ戦略で高収益事業へのに転換方法を学べます。

2022-01-01から1年間の記事一覧

あえて事業を再定義する

「わが社の事業は何か」に答えるのは簡単なことではありません。 たとえば、「わが社の事業は、化粧品製造販売業である」は、産業分類的には正しいかもしれませんが、マーケティング的には意味がありません。 かつて、化粧品大手のレブロンの社長は、「工場…

◆製造業の生産性が高い理由 製造業が製造の改善について考えるとき、作業の生産性を向上させることだけを考えるのではありません。 まったく新しい作業の方法を発見するか、もっと徹底的に、業務そのものを変えてしまう方法を見つけ出そうと努力します。 今…

サービス業の生産性向上の事例

「仕事の論理」や「技術の論理」ではなく、「人の心の姿勢」でサービスを考えているかぎり、サービス業の非効率は改善できません。 また、顧客満足も、従業員満足度も低いままでしょう。 そこで、サービス業の生産性向上を図るときは、アマゾンのリコメンデ…

製造業とサービス業の違い

工場でつくられる商品は、社外でつくられるサービス(営業活動、機械の保守・修理など)や、提供されるサービス(デリバリーなど)よりも、品質や性能の点で画一的だとされています。 この指摘はたぶん正しいでしょう。 社外での行動をコントロールするのは…

『ドラッカーの教え 見るだけノート』が中国で発売されます!

2021年2月に発売された『ドラッカーの教え 見るだけノート』(藤屋伸二監修)が、このたび、中国で出版されることになりました。

サービスの問題は「心の姿勢」(精神論)で十分か?

サービス業の問題は、一昔前の発想にとらわれていることにあります。 さらに困ったことに、それを「良し」としているため、革新が進んでいないことです。 サービスという言葉からは、個人的な資質に頼っているイメージが浮かんできます。 つまり、社員教育で…

創造的模倣で生産性を向上する

かつて、製造業では、高コストの気まぐれな職人芸から、低コストで成果の予測が可能なモノづくりに移行しました。 販売業やサービス業の質と効率を向上させるには、この技術論的思考を創造的に模倣して、業務プロセスの改善に応用するのが最適な方法です。

イノベーションは体系的な努力から

ドラッカーは、「イノベーションの目標を達成するためには、体系的で反復的な作業が求められる。この反復作業をマーケティングの実践と呼ぶ。そのためには、市場の分析、体系化、多大な努力が必要になる」と言っていました。 アイデアによるイノベーションは…

多角化の考え方

会社は、1つのコンセプトに集中すれば、その下で個別のブランドを展開(多角化)することができます。 たとえば、ファッション・宝飾品・時計類のラグジュアリー・ブランド市場において、LVMHに次ぐ第2位の企業グループにリシュモン(本社はスイス)が…

個性を売る

1970年代のVW(フォルクスワーゲン)には、「小さくて、信頼性が高くて、安くて、見た目が悪い」(車名:ビートル)という強烈な個性がありました。 その個性がドイツだけでなくアメリカでも大ヒットにつながりました。 カッコいいだけが個性ではないとい…

サービス業に製造業の発想を取り入れたマクドナルド

サービス業で生産性の向上を図る時、製造業の考え方を最初に取り入れたマクドナルドを参考にするのがベストです。 広域に散らばった独立店の運営を、製造業の発想でシステム化したのはマクドナルドだからです。 マクドナルドは、本来、マーケティングの問題…

確実に売れる消費財をつくれる?

消費財は、自己表現的価値や情緒的価値に訴えなければならないので、分析的に理詰めで創り出すことはほぼ不可能です。 言い換えると、消費財の価値基準は、流行やメディア、インフルエンサーから大きく影響され、不安的で不確実性が高いからです。 したがっ…

イノベーション成功の重要なファクターは?

計画的に事業を廃棄することは、着実に利益をあげ続けるための必要条件です。 もっとも、多少なりとも利益をあげている事業を、あえて手放すと聞くと、驚く人もいるかもしれませんね。 しかし、満足のいく利益を生まなくなった事業を計画的に廃棄することこ…

戦略に関する10の質問

その1:戦略目標は明確かつ現実的か その2:ポジショニング(独自化や差別化)できているか その3:経営資源を集中できるか その4:取引先に対して主導権を握れるか その5:マネ防止できるか その6:仕組みはシンプルでわかりやすいか その7:失敗し…

戦略の役割

戦略があれば、企業はチャンスを選別することができます。 一見したところチャンスに見えても、戦略目標の達成の役に立たないならチャンスとは言えません。 戦略に添わないものを追求すれば、経営に統一性がなくなってしまいます。 つまり、戦略とは選択と集…

事業撤退の判断基準

既存の収益事業は、「惜しい」と感じているうちに計画的な廃棄のリストにあげなくてはなりません。 そうしないと、他社から陳腐化させられるからです。 つまり、にっちもさっちも行かなくなってからでは遅すぎるということです。

ドラッカーの80:20の法則の応用

企業の売上や利益の80%は、全顧客や全商品の中の20%からもたらされます。 ドラッカーはこの法則を別の角度からとらえました。 「企業は特定の顧客に貢献するために存在する」という事実に焦点をあて、経営者たちに企業の土台となる方針や戦略について再考…

顧客満足を実現する方法

企業活動とは、商品を生産(販売)するプロセスではなく、対象とする顧客を満足させるプロセスであることを、経営者・管理者・担当者は理解しなければなりません。 対象とする顧客とそのニーズから事業は始まるのであって、商品の設計、原材料の選定、製造、…

成長産業などない

ブームによって成長する産業は、ブームの終焉によって衰退します。 したがって、ブームに乗っているだけなのに、自分たちの経営力が優れていると勘違いしている企業は、必ずブームの終焉とともに消えていきます。 つまり、みずから成長のチャンスを創り出し…

戦わすに勝つのが中小企業の戦略

niche-strategy.co.jp 戦略が優れていれば大企業にも勝てます。 もっと優れていれば戦わすに勝てます(不戦勝)。 確認すべきことは、 ・どんな事業か? ・対象にすべき顧客は誰か? ・その顧客の購入目的は何か? ・顧客が重視する価値は何か? こうした分…

成功した過去と決別する

経営には過去との決別が欠かせません。 特に成功体験との決別が不可欠です。 過去に成功したのは、その時の状況に適合したからです。 しかし、現在の状況はその時とは違うはずです。 したがって、業績を安定的にあげ続けるには、過去になってしまった戦略、…

販売とマーケティングの違い

販売は売り手のニーズに重点が置かれ、マーケティングは買い手のニーズに重点が置かれています。 販売は売り手のニーズが中心ですが、マーケティングは商品を創造し、販売し、最終的に使用・消費してもらうことによって、顧客ニーズを満足させようとするアイ…

事業が低迷する本当の理由

マーケティング界のドラッカーと言われているセオドア・レビットの著書に、次のような記述(一部加筆修正)があります。 業績の成長が脅かされたり、鈍ったり、止まってしまったりする原因は、市場の飽和にあるのではありません。 経営に失敗したからです。 …

手軽な解決策に飛びついてはいけない

価値あるシンプルさは、熟考の先にあります。 逆に言えば、シンプルになるまで考え抜くことです。 ドラッカーを学んでいると、手軽な解決策では独自化・差別化できないし、仮にできても、すぐにマネされてしまうことがわかります。 そうならないためには、 …

ドラッカーのコンサルティング術

ドラッカーがコンサルティングに臨むときに心がけていたことは、「経験にとらわれず、白紙の状態で問題や課題に向き合う」ということでした。 門外漢(その分野を専門としない人)であるドラッカーが、すごくシンプルで本質的な質問をしただけで、多くの場合…

時代の先をどう読むか?

まず、時代の先を読むためには、「将来は予測通りにならない!」と認識してください。 したがって、「今やるべきことは何か?」を知っておくことです。 その着眼は次の通りです。 ◇業界内だけでなく、広く世の中の動きにアンテナを張っておくこと ◇「現状や…

マーケティングの2つの視点

「技術のマーケティング」が、どれほど重要かは、欧米間の技術格差についての研究からも明らかです。 ヨーロッパは技術志向であり、アメリカは市場志向です。 技術を経済的に意味あるものにするうえで、マーケティングが果たす役割の重要性は、かなり前から…

マクドナルドを事例にマネジメントを解説する

アメリカでは、ハンバーガー店は、19世紀以降に増えはじめ、第二次世界大戦後には、大都市の街角のいたるところで見られるようになりました。 それを近代化したマクドナルドは、1953年からの25年間における最高の成功物語の一つです。 それまで当たりはずれ…

新規客は商品そのものではなく期待を買う

新規客は商品そのものではなく、期待を買っています。 言い換えれば、売り手から約束されたとおりの価値や満足が得られるだろうという期待を買うのです。 したがって、オーバートークは論外ですが、期待を高める販売促進が不可欠です。

顧客と良好な関係を築くには

売り手と買い手の関係は、初めての取引にこぎつけた段階で完結することはまずありません。 むしろ、数回の取引が、買い手が継続的に買うかどうかを選ぶ判断に影響を及ぼします。 したがって、初めての取引は、いわばプロポーズにすぎず、結婚生活(継続取引…